ジャン・プルーヴェ コレクション

ヴィトラとジャン・プルーヴェが深く繋がるきっかけになったのは、一脚の椅子でした。それから 20年以上を経た今日、ヴィトラとプルーヴェファミリーの絆はますます深まり、有意義で精力的な協働を重ねています。
正式に建築の勉強をしたわけではないジャン・プルーヴェでしたが、彼の弟でフランス人建築家であるアンリ・プルーヴェや、当時の多くの近代建築家とのコラボレーションによって、建築のアイデアを実現していきました。ウジェーヌ・ボードゥアンとマルセル・ロッズと手がけた「クリシー人民の家」や、ピエール・ジャンヌレと協働したプレハブ住宅はその代表例です。また、ジャン・プルーヴェは、第二次世界大戦後のフランスの住宅難を救った、工業的なプレハブ建築の先駆者でもあります。1971年、ジャン・プルーヴェは、ポンピドゥーセンター設計コンペの審査委員長として、歴史ある建物が並ぶパリの街の中で斬新かつ異質なデザインであったレンゾ・ピアノとリチャード・ロジャーズの設計案を選出し、再び建築史にその名を刻みました。

ジャン・プルーヴェ製品のカラーアップデート

プルーヴェデザインの家具や建築にしばしば用いられたスチールの色展開は、実る前の青々とした小麦の色を表現したブレヴェールからバロック期を代表するオランダ人画家ヨハネス・フェルメールの作品にみられるグレーの色調を暗示するグリフェルメールまで、さまざまものから着想を得ています。「素材の可能性」を信じていたプルーヴェは、腐食の危険性のある部材だけを塗装し、木やアルミニウムはできる限り未処理のままにすべきだと考えていました。しかしながら、防錆という実用的な利点を超えて、色を付け加えることで、彼の製品に独自の個性を纏わせることができることにも気づいていました。

2022年秋、ヴィトラは、ジャン・プルーヴェ製品のカラーを新たなカラーパレットに変更します。ディープブラック、ジャパニーズレッド、ブランコロンブの既存カラーに、ジャン・プルーヴェの工房「アトリエ ジャン・プルーヴェ」で使われていたカラーを含む新色として、グリフェルメール、ブレヴェール、ブルーディナスティ、ブルーマルクール。
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ジャン・プルーヴェのパンフレットを見る

「ヴィトラ デザイン ミュージアム」のジャン・プル―ヴェコレクション

1980年代初頭、パリを訪れた現ヴィトラ名誉会長のロルフ・フェルバウムは、ジャン・プルーヴェが1954年にデザインしたヴィンテージの「アントニー」チェアを手に入れました。この運命的な出会い以降、彼のコレクションは増え続け、今日、「ヴィトラ デザイン ミュージアム」は、世界最大級のジャン・プルーヴェ製品のアーカイヴを所蔵しています。
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