光あれ !

ヴィトラ ショートストーリー

アレキサンダー・ジラードの光の使い方は、大胆な色使いやグラフィック同様に特徴的です。自然光を部屋に取り入れる方法、実際の電球を含むインテリアの照明、自宅や顧客のために製作したあらゆるキャンドルホルダー、そして彼のグラフィックデザインによく登場する太陽のモチーフまで。光は、彼の人生とデザインに深く関わっています。アレキサンダー・ジラードの孫であるアレイシャル・ジラード・マクソンはこのように語ります。

.祖父母の家には、光をフィーチャーした場所がたくさんありました。太陽がいっぱい指し込む玄関には、整然と並んだプリズムのコレクションがあり、滑かなスタッコ壁に踊るような虹ができました。その横にはふっくらとした翡翠の植物が。子供の頃に家を探検すると、目線の低い場所に置かれた鋳鉄のドールハウス、リビングルームの壁に組み込まれたロシア教会のジオラマなど、ミニチュアの世界を照らす照明のスイッチがたくさんありました。庭を見渡しながら部屋へと続く渡り廊下には裸電球が吊るされていました。その横にある、祖母が洋梨の木で作った洋梨形の巨大な窓を覚えています。いたるところに設置されたキャンドルは、琥珀色、ネイビー、黄土色、プラム色のガラスを通して揺らめき、 オーナメントに反射した小さな炎はインテリアに輝きを与えていました。
私たちの祖父は、まるで灯台のような存在でした。軽妙で、風変わりで、ユーモアと好奇心に満ちていました。私たちに教訓めいたことは何も言いませんでしたが、彼の存在そのものが、私たちの指針でありメンターでした。彼は何事にも注意深く耳を傾け、慎重に話し、私たちにじはいつも謎かけを用意していました。創造性を駆使して周囲の人々とより良く繋がることを大切にした、彼の寛大な精神、協力し合う気持ち、そして、良いデザインを通じて世界に光をもたらす使命を、私たちは今日に受け継ぎ、ヴィトラとともに製品化して、その功績を称えています。

Publication date: 6.12.2024
Author: Aleishall Girard Maxon
Images: 1.-4. Susan and Alexander Girard at the Girard House in Santa Fe, New Mexico © Girard Studio, LLC; 5.-8. © Vitra

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