V-フォーム
世界初のリサイクル可能なポリウレタンフォーム

BASF は、ドイツに本社を置く世界最大級の化学メーカーで、プラスチック、化学品、農業関連製品、塗料など幅広い分野で革新的な素材や技術を提供している企業です。多くのメーカーと協働し、サステナビリティに配慮した素材開発やリサイクル技術の研究にも力を入れています。ヴィトラは、BASF と協働し、安定した品質でリサイクルと再利用できるポリウレタンフォームを開発しました。ドイツ・ベルリンを拠点に活動するフリーランスのデザイン・建築専門ジャーナリストであるヤスミン・ヨウハー(Jasmin Jouhar)が、この革新的な開発について、ヴィトラのGlobal Head of Technics の責任者であるハラルト・ゲルヴィヒ(Harald Gerwig)に話を聞きました。
ヤスミン・ヨウハー:ポリウレタンフォーム (PU フォーム)は、長年にわたり多くのヴィトラ製品のクッション材として使用されてきました。その主な利点は何でしょうか?
ポリウレタンフォームは、安全性が高く、さまざまな状況に適応可能な多用途性の高い素材です。あらゆる形状に可変でき、耐久性が高く、数十年ほどは安定した品質と機能性を維持します。
オフィスチェアの背座だけでなく、日常的にも使用し続けてもその性質は同じでしょうか?
はい。性質と機能性は変わりません。それゆえ、ポリウレタンフォームは、ソファのマットレスなどにも一般的に広く使われています。
素材として欠点はありますか?
ポリウレタンフォームの大きな欠点は、化学組成が非常に安定しているため、ポリプロピレンのような熱可塑性樹脂とは違い、溶かしてリサイクルすることができない点です。私たちはこれまで、リサイクル可能な別素材を探し続けてきましたが、現在のところ、完全なる代替素材は存在しません。
しかし、ポリウレタンフォームを機械や化学的な方法でリサイクルすることもできると聞いたことがあります。それはどのような方法なのでしょうか?
使用済みフォームを細かく砕いてフレーク状にし、それを圧縮して接着剤で固めることで、再度、複合的なフォームを作ることは可能です。しかし、このリサイクルした素材は、残念ながら家具に使用する品質には達せず、防音材や詰め物として使用されるに留まります。ポリウレタンフォームを化学的に分解して元の成分に戻すことも不可能ではありませんが、このプロセスには膨大なエネルギーが必要で、経済的にも現実的とは言えません。
ポリウレタンフォームは、安全性が高く、さまざまな状況に適応可能な多用途性の高い素材です。あらゆる形状に可変でき、耐久性が高く、数十年ほどは安定した品質と機能性を維持します。
オフィスチェアの背座だけでなく、日常的にも使用し続けてもその性質は同じでしょうか?
はい。性質と機能性は変わりません。それゆえ、ポリウレタンフォームは、ソファのマットレスなどにも一般的に広く使われています。
素材として欠点はありますか?
ポリウレタンフォームの大きな欠点は、化学組成が非常に安定しているため、ポリプロピレンのような熱可塑性樹脂とは違い、溶かしてリサイクルすることができない点です。私たちはこれまで、リサイクル可能な別素材を探し続けてきましたが、現在のところ、完全なる代替素材は存在しません。
しかし、ポリウレタンフォームを機械や化学的な方法でリサイクルすることもできると聞いたことがあります。それはどのような方法なのでしょうか?
使用済みフォームを細かく砕いてフレーク状にし、それを圧縮して接着剤で固めることで、再度、複合的なフォームを作ることは可能です。しかし、このリサイクルした素材は、残念ながら家具に使用する品質には達せず、防音材や詰め物として使用されるに留まります。ポリウレタンフォームを化学的に分解して元の成分に戻すことも不可能ではありませんが、このプロセスには膨大なエネルギーが必要で、経済的にも現実的とは言えません。
リサイクル可能な新たなポリウレタンフォーム「V-フォーム」は、どのような特徴があるのでしょうか?
BASF はヴィトラと協働し、溶融処理が可能なポリウレタンを開発しました。使用後は溶かして新しいポリウレタンフォームとして再生成することができますし、粒状に加工して射出成形用のコンポーネントを製造することもできます。
それは完璧な素材のように聞こえます ...
ポリウレタンフォームの唯一の欠点を取り除いたということです。私も、これ以上の素材はないと思っています。これによって素材の循環が完結し、資源の節約にもつながります。すでにある原材料を用いて、そのリサイクル材から新しいプラスチックを作り出すことまでできるのです。
BASF はヴィトラと協働し、溶融処理が可能なポリウレタンを開発しました。使用後は溶かして新しいポリウレタンフォームとして再生成することができますし、粒状に加工して射出成形用のコンポーネントを製造することもできます。
それは完璧な素材のように聞こえます ...
ポリウレタンフォームの唯一の欠点を取り除いたということです。私も、これ以上の素材はないと思っています。これによって素材の循環が完結し、資源の節約にもつながります。すでにある原材料を用いて、そのリサイクル材から新しいプラスチックを作り出すことまでできるのです。
「V-フォーム」 は、すべてが再利用が可能ということですか?
素材の特性を損なうことなくリサイクルすることが可能です。また、既存の機械的および化学的リサイクル方法でも処理することができます。制約は一切ありません。
BASF とヴィトラはなぜ協働するに至ったのでしょうか?
BASF とヴィトラは、長年にわたるパートナーです。1960年代には「パントン チェア」などの主要製品を一緒に開発してきました。BASF は、ヴィトラというブランドと、私たちの専門知識を高く評価してくれています。私たちは革新的な技術や素材を実際の製品に応用する分野で先駆的な存在ですし、さらに自社のテストセンターには、新しい製品を試験・評価するために必要な設備が整っています。
素材の特性を損なうことなくリサイクルすることが可能です。また、既存の機械的および化学的リサイクル方法でも処理することができます。制約は一切ありません。
BASF とヴィトラはなぜ協働するに至ったのでしょうか?
BASF とヴィトラは、長年にわたるパートナーです。1960年代には「パントン チェア」などの主要製品を一緒に開発してきました。BASF は、ヴィトラというブランドと、私たちの専門知識を高く評価してくれています。私たちは革新的な技術や素材を実際の製品に応用する分野で先駆的な存在ですし、さらに自社のテストセンターには、新しい製品を試験・評価するために必要な設備が整っています。
「V-フォーム」 はまず、オフィスチェアや「イームズ ラウンジ チェア」などのラウンジチェアだけに使用されるとのことですが、その理由は何でしょうか?
小型の製品であれば、必要なフォーム部品を自社施設で生産することができます。一方、ソファのようにより大きなフォームパーツについては外部サプライヤーが製造しており、彼らも BASF と連携しながら順次生産方法を切り替えていく予定です。
ヴィトラは、この素材を1年間独占的に使用するということですが ...
はい。開発と導入のフェーズにおいて、一定期間の独占使用が必要だと考えました。しかし影響力が最も大きくなるのは、多くの企業がこの「溶融可能なポリウレタンフォーム」を使って製品を製造するようになったときです。自動車産業やマットレス業界なども含め、将来的にリサイクル対象となるポリウレタンフォームがすべて切り替わるという状況を目指しています。
小型の製品であれば、必要なフォーム部品を自社施設で生産することができます。一方、ソファのようにより大きなフォームパーツについては外部サプライヤーが製造しており、彼らも BASF と連携しながら順次生産方法を切り替えていく予定です。
ヴィトラは、この素材を1年間独占的に使用するということですが ...
はい。開発と導入のフェーズにおいて、一定期間の独占使用が必要だと考えました。しかし影響力が最も大きくなるのは、多くの企業がこの「溶融可能なポリウレタンフォーム」を使って製品を製造するようになったときです。自動車産業やマットレス業界なども含め、将来的にリサイクル対象となるポリウレタンフォームがすべて切り替わるという状況を目指しています。

現在、一般的に使われている化石資源由来のフォームに対して、長期的な代替素材は現れると思いますか?
ヴィトラは常に代替となり得る原材料を探し続けています。しかしこれまでのところ、ポリウレタンフォームに匹敵する品質の素材は見つかっていません。とはいえ、「完璧を求めすぎると、良いものさえ前に進まない」という言葉もありますから、これからも探求を続け、研究を重ねていきます。
ヴィトラは常に代替となり得る原材料を探し続けています。しかしこれまでのところ、ポリウレタンフォームに匹敵する品質の素材は見つかっていません。とはいえ、「完璧を求めすぎると、良いものさえ前に進まない」という言葉もありますから、これからも探求を続け、研究を重ねていきます。
イギリスの防火安全基準を満たすには難燃剤を配合する必要がありますが、それを加えると「V-フォーム」 単独でリサイクルができなくなってしまうため、現状、イギリスでは「V-フォーム」は使用できません。
Publication date: 03.04.2025
Images: © Vitra








