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エネルギーの未来を作る
マルジャン・ファン・オーベルとの対話

2024年春、 「ヴィトラ デザイン ミュージアム」で開催される新たな展覧会『トランスフォーム!エネルギーの未来をデザインする』 では、再生エネルギーから作られる日用品、ソーラーハウスや風力発電所まで、デザインの観点からエネルギー分野の変遷に焦点を当てています。それは、スマートモビリティシステムから自給自足都市など、未来のビジョンにまで及びます。今、世界中のデザイナーや建築家が、エネルギーに頼るライフスタイルを再考し、エネルギー消費を抑えた持続可能な未来を実現するプために、さまざまな革新的なアイデアや解決策を形にし始めています。近年もっとも有名なデザイナーのひとりであるオランダ人デザイナー、マルジャン・ファン・オーベルの作品もまた、この展覧会に含まれています。
ヨッヘン・アイゼンブランド:あなたの肩書きはソーラーデザイナーです。太陽エネルギーにまつわるデザインを始めたのはいつからでしょうか?
マルジャン・ファン・オーベル:私はいつも太陽が生み出すエネルギーに心惹かれてきました。太陽光が表面にあたることでエネルギーが生まれる、これは物理的で科学的な現象ですが、非常に興味深いことでもあります。しかし、実際には、そのエネルギーを効率的に利用できていないのではないか?従来の技術性ばかりが際立つ青いソーラーパネルを見るたび、私たちはそれよりもっと優れたものを作ることができると思っていました。その論文に取りかかった時のことです。私はスイスに滞在し、初めて色素を増殖する太陽電池を目にしました。非常に美しい!と感動しました。それが私にとってのターニングポイントでした。太陽エネルギーの研究と利用法を探り始めたところ、このテクノロジー開発がとても重要で世の中に必要であると強く感じたため、私のすべてを費やそうと決心しました。それが7年前のことです。Royal College of Art の修士プロジェクトでもあったあなたの作品『エネルギー コレクション』が「ヴィトラ デザイン ミュージアム」に所蔵されています。どのような作品か、簡単に説明してもらえますか?
『エネルギー コレクション』は、色素増感太陽電池を内蔵したガラス製のカップ、皿、水差しなど食器類のシリーズです。このテクノロジーは、ローザンヌ連邦工科大学のMichael Grätzel によって発明されました。それらは光合成と似た働きをします。植物の緑の素であるクロロフィルは光を糖に変換しますが、色素増感太陽電池による細胞=セルは光をエネルギーに変換します。食器を使用しないときは、内臓するセルにエネルギーが収集、貯蔵されます。バッテリーのように、小さなランプに接続したり携帯電話を充電することも可能です。

あなたは長年にわたり再生エネルギーの開発に取り組んできました。再生エネルギーの分野において、近年のもっとも大きく変わったのは何でしょうか?
10 年前は、企業や業界は常に規模を拡大することばかりに注力していました。彼らはアートやデザインのために何かを作るという考えを持っていなかったため、企業と協力関係を結ぶこと自体が困難でした。現在、その状況は大きく変わりました。以前は私が企業にアプローチして何とか説得していましたが、今では企業から私に相談を持ち掛けてくるようになりました。「太陽光発電の技術をさらに変えていくにはどうすべきか。私たちの日々の暮らしに適応する、より人間的で、より多様性あるテクノロジーの開発を模索しています。」
マルジャン・ファン・オーベル


太陽電池を製造するための原料には、再利用が難しい素材も含まれます。原材料がどこから来て、製品のライフサイクルを終えた後にはどうなるかなど、製品設計の際に何を考慮していますか?
これは非常に重要な問題です。私は標準的な電池を決して使いません。なぜなら、その材料がどこから来てどのような条件のものか不透明だからです。だから、私は色素増感太陽電池と有機太陽光発電を好んで使用します。リサイクルプラスチックを素材とし、セルが不要になったら分解できます。たとえば、私がデザインしたランプ『Sunne』は、接着剤を一切使わずに作られています。太陽電池は40年間の寿命があり、バッテリーの交換も簡単です。オランダでは、再生エネルギーとデザインの分野で、先鋭的な取り組みが多数行われています。なぜオランダがこの分野において、これほど強いのでしょうか?
オランダに住む私たちは、いつでも革新的な考え方を編み出す習慣がついてしまっているからかもしれません。オランダの美しい景観のほとんどは、実はすべて設計され、人工的に作られたもので、手つかずの自然というものがほとんどありません。国土面積があまりに狭いため、限られた面積と原材料を最大限に効率的に活用しなくてはなりません。オランダには、不要になった太陽電池を投函できる“orphanage”というボックスが設置されています。投函された中古の太陽電池は、メンテナンスの後、学校などの公的機関で再利用されます。展覧会『トランスフォーム!エネルギーの未来をデザインする』 は、 「ヴィトラ デザイン ミュージアム」にて2024年9月1日まで開催しています。本展覧会図録には、エネルギーというテーマのもと、最新かつ先鋭的な、デザイン、建築、都市計画など、約100のプロジェクトが掲載されています。
Publication date: 28.3.2024
Images: 1. Marjan van Aubel, Sunne, solar-powered lamp, 2022 © Marjan van Aubel Studio; 2. Marjan van Aubel, The Energy Collection, Collection Vitra Design Museum © Marjan van Aubel Studio; 3. Marjan van Aubel, Current Table © Marjan van Aubel Studio, photo: Mitch Payne; 4. Marjan van Aubel, Ra, solar-powered tapestry, 2022, © Marjan van Aubel, photo: Pim Top; 5. Marjan van Aubel, photo: Sander Plug; 6., 7., 8., 9. Installation views «Transform! Designing the Future of Energy» © Vitra Design Museum, photo: Bernhard Strauss